内海造船(株)瀬戸田工場の進水式と工場の見学会に小学生を招待しました
私ども(社)日本中小型造船工業会は、次代を担う小学生に物作りの大切さ、素晴らしさを知ってもらうために、また、地域住民には、地場産業である造船業が地域の発展を担っている重要な産業であることを再認識してもらうために、日本財団から助成金の交付を受けて、「進水式の一般公開」を実施しています。
9月7日(火)広島県尾道市瀬戸田町の「内海造船(株)瀬戸田工場」での進水式見学会に、岡山県倉敷市立箭田小学校の5年生55名と先生3名計58名を招待しました。
ちょうど前日、九州北部に台風が来ていたこともあり学校側からの心配の声もありましたが、何とか持ちこたえてくれて、曇り空に時々陽が射すような天候になりました。
今回は進水式の後に工場見学も行う予定だったので、内海造船へ向かう車中で皆に協力してもらい、見学に使うトランシーバーの使い方を事前に確認しました。おかげで進水式の見学から使用することができ、大きな造船所内でもしっかり話を聞けたことと思います。
造船所に到着し、バスを降りるとまずは記念撮影。造船所の方に都合をつけてもらい、船主の方々が撮影する場所で先に写真を撮らせてもらいました。これから進水する、「VENUS SPIRIT(ヴィーナス スピリット)」と紅白幕を背景に写真を撮るという、またとない機会に恵まれました。
造船所の方の案内に続いて進水する船の真横に到着すると、この日は地元のご近所からもたくさんの見学の方々が来ており、造船所の方々で一人一人に風船を配っていました。子供たちも一人ひとつずつ風船を預かり、この風船を船が進水すると同時に空に放つという、参加型の進水式に、皆がワクワクした気持ちで進水の時を待ちました。
内海造船では、船台に石鹸を塗って船を滑らせるそうで、これが一番静かで良いとのこと。大きな船の誕生には様々な工夫があるということを改めて知りました。
いよいよ進水の合図で風船を手から離すと、色とりどりの風船と共に新しく誕生した「VENUS SPIRIT」が勢いよく海に向かって動き出しました。大きな船が進水するのはあっという間で、目の前の大きな船が遠くに小さく見えていく様子はいつ見ても圧巻です。
進水式終了後は、一度ホールに集まって工場見学前に内海造船の概要の説明がありました。配られた会社案内にも様々な船が掲載されており、内海造船が様々な種類の船を造っているということを改めて知ることが出来ました。
その後はいよいよ工場見学へ。ヘルメットを借りて工場内を歩いて見学させてもらいました。船の部品になる前の鉄に触らせてもらったり、先程進水したばかりの「VENUS SPIRIT」が岸壁に停泊していて次の作業が始まっていたり、ドックの前に立ってみるとその大きさに改めて驚いたり…工場内を歩いてみるだけで船を造るということがどれほど規模の大きいものか、ということを改めて実感することが出来ました。
見学後はまたホールに戻って、質問タイム。今日進水した船で車が5,000台も運べること、その船の値段は70~80億円もすることなどがわかりました。また、内海造船で造っている捕鯨船は、日本で唯一ここだけが造っているということや、年間で9隻の船を二つの工場で造っていることもわかりました。丁寧な説明を聞きながら、「ゆっくり良い船をつくる」という内海造船の目指すところを理解する時間となりました。
内海造船(株)瀬戸田工場の皆さま、貴重な時間と経験をありがとうございました。
なお、今回見学した船の船名と主要寸法は以下の通りです。
船 名 : VENUS SPIRIT(ヴィーナス スピリット)
用 途 : 自動車運搬船
全 長 : 183.00m
幅 : 30.20m
深 さ : 28.80m
総トン数 : 46,000t(国際)
船と紅白幕を背景に記念撮影-箭田小学校の皆さん
進水した「VENUS SPIRIT」を皆で見届けます
工場見学では船について色々知ることができました
ドックの前に立って大きさを実感
